土佐の歴史散歩土佐市>青龍寺
35番札所>36番札所>36番札所

36番札所 青龍寺(しょうりゅうじ)


2006年2月18日 今日はあまり天気がよくない。


 四国霊場88カ所のうち、高知県内ではいくつか既に訪問しました。今日は36番札所の「青龍寺」です。
 真言宗豊山派の寺院。独鈷山、伊舎那院と号す。本尊は波切不動明王。
 場所は土佐市宇佐の横波大橋を渡り、半島に少し入った竜地区です。
 竜の浜で県道から民家の間を山手に細い道を入ります。
 上の写真の左手には、大相撲の横綱「朝青龍」の出身校明徳高校の分校があります。


 門柱を少しはいると池が目に入ります。「蟹が池」といって、珍しいベッコウトンボが生息する場所です。
今日は鴨がたくさん浮かんでいました。
また、最近は湖沼の地層をボーリング調査して、大昔の南海地震の痕跡を探す
ということが進んでいるようです。


 門柱を入った右手には六体地蔵が並んで迎えてくれています。


 六体地蔵を過ぎると道路縁にはミニ88カ所の一番が鎮座していました。
それもかなりの歴史を感じさせる風格です。
 後で分かったのですが、寺の後ろの山を含む広い場所に点々と88の地蔵が置かれていて、
これをたどるだけでも、いいピクニックになりそうです。


 山際の細い道を数100mたどると、駐車場に着きます。
 ふり返ると真っ赤な塔が目を惹きます。


 正面の階段が本堂への道です。


 左手には奥の院に向かう道の門があり、その上は鐘楼になっていました。


 正面から上がります。階段の途中に「仁王門」があり、「独鈷山」の扁額がかかっています。


 塔の下層部です。右手前に自然石を切り取った碑があり、 「大海にあまねき護り独鈷山
 峰にそびゆる宝塔の尊し」と彫られていました。



 あうんの仁王さんです。結構細かい金網の目の間から撮影したので、陰が写っています。
 いったいいつ頃の作品でしょうね。


 続く石段の脇にあった小さい「聖天堂」


 石段脇にはほかにもいろいろありました。
 これはお地蔵さん。


 これは「行場」


 こちらには「弁才天」や座禅を組んだお地蔵様やら、すらりと立ったお地蔵様などが


 ここには何かいかにも古そうな板碑が。


 などと、いろいろ見て登っているうちに、本堂まで上がりました。


 ふと上の方を見ると藩主山内家の「三つ葉柏」が。
 第二代藩主山内忠義公がここも大切にしていたそうです。


 本堂の軒には「波切不動尊」の扁額


 空海作といわれる本尊「波切り不動明王」の模造石像です。


 本堂右手に「薬師堂」です。


 本堂左手には最近建て直された「大師堂」です。


 こちらは青銅製の「波切り不動明王」です。


 本堂周辺から左の山手に入ると、ミニ88カ所が点々と続き
その中には「恵果阿闍梨」(和尚)の墓とされるものがあります。
 「青龍寺」は中国の長安にあり、空海はそこで恵果阿闍梨から
密教の奥義を伝授され、遍照金剛という名をもらったのです。
 ここのお寺はそういったことを模擬したお寺かもしれません。


 奥の院に向かう道と合流するあたりの山の中ですが、ここの
洞にもミニ88カ所のお地蔵さんが置かれています。


 奥の院には行かず、元の駐車場に戻りました。
 駐車場の左手の山の中にお墓を発見。
 歴代の和尚さんたちのお墓らしいです。墓所内はよく手入れされて花も飾られていました。
 さまざまな形式の墓石が並んでいました。
 これを最後に夕暮れ近くなり、帰路に着きました。

詳細は青龍寺(Wikipedia)

土佐の歴史散歩土佐市>青龍寺
35番札所>36番札所>36番札所