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淺上王子宮


2013年3月12日(火)


規重屋敷跡を案内いただいた方から聞かされていた淺上王子宮に行って見ました。


長い参道の行き止まりに鳥居があり、石段が伸びていました。


歴史を感じさせる周囲に比べて社殿は真新しい色です。
それもそのはず、平成16年元旦未明の2時間の間に近隣の5社が次々と炎上したのです。
警察は時限発火装置によるものとしたが、犯人は未だに見つかっていないそうです。


鳥居の石の扁額です。


そして狛犬さん、「あ」です。


狛犬さん「うん」です。ここの狛犬さんは個性があります。


お百度石です。烏にしてはクチバシが小さいので鳩のようです。


棒踊り保存会設立記念と表示されています。


侯爵山内家が奉納しています。


手水舎の水盤です。天保五年の日付が見えます。


放火によって全焼した社殿は約300軒の氏子や町内外の方々の寄付により建て直されました。


宮大工の手による、渾身の細工が光っています。


拝殿には棒踊りの様子が描かれた絵馬がかかっていました。
蟄居を命じられた山内規重は退屈な日々を過ごしていましたが、家臣の思いつきで棒術を付近の
若者に習わせて規重に見せ喜んでもらえました。それ以来ずっと行われるようになったそうです。


ちょうど総代の方がおられて、本堂を開けていただくことができました。


素晴らしい宮大工の技術です。


山内規重は蟄居中に嫡子正之助が誕生し、屋敷近くの淺上王子宮を産土神としました。
正之助はのちに八代藩主豊敷(とよのぶ)となりました。
山内家の三つ葉柏が本殿などに使われているのはこの故事が源となっているそうです。


この素晴らしい彫刻などを見て頂くには鞘殿はない方がいいけれど、風雨に曝すとどんどん
風化が進み、せっかくの宮大工の細工が台無しになるので痛し痒しなんです。
だから、見学の希望があれば連絡をいただければご案内しますとのことでした。


また、素晴らしい絵金の襖絵が奉納されていて、祭りのときには公開されます。
放火のあったときにはちょうど他所に貸し出していたので助かったそうです。

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